◆質問◆どうして足がつるのでしょう?
普段は、足の筋肉を自分の意志で動かして、歩いたり運動したりしています。ところが、何らかの原因で、自分の意志とは関係なく、足の筋肉が痙攣(けいれん)を起こすことがあります。筋肉が収縮したまま硬直して、元に戻らず、痛みも伴います。
それが「足がつる」という状態です。こむら返りとも言います。つる場所は、ふくらはぎだけでなく、足の指や側面、腱の付近などにも起こることがあります。また一度起こるとくせになりやすく、繰り返し起こるようになってしまいます。
若い人の多くは、筋肉疲労の場合が多いのですが、中高年になると、運動していてつったり、睡眠中にいきなりつってしまったり。
自然に治まることもありますが、だんだん足がつる回数が増えたり、夜間に痛みで目を覚ましてしまい、睡眠に悩まされるケースもあります。また、治まっても翌日まで違和感が残ったり、さらに肉離れを起こす場合もあります。
原因としては、加齢に伴う筋肉の衰え、脱水症状、動脈硬化による血行不良、冷えなどがあります。ときには、病気と繋がっている場合もありますので、注意が必要です。
病気とは直接関係がない場合には、「電解質異常」があげられます。電解質とは、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなど血液中にあるミネラルイオンのことを指します。これらのミネラルは、筋肉や神経の動きを調整しているので、ミネラルバランスが乱れると、筋肉の異常興奮(痙攣)が起こるのではないかと言われています。
◆質問◆眼精疲労ってなに?
酷使しているつもりはなくても、現代生活では長時間のパソコン作業やスマホを見続ける人が多くなっています。
目を酷使し続けると、疲れ目以外にも、首や肩のこり、頭痛、イライラ感などの症状が起こってきます。このように目の使いすぎで、全身に疲れを感じる状態のことを眼精疲労といいます。
眼精疲労の原因には。
眼鏡が合っていなかったり、眼位に異常があったりすると目に負担がかかり、眼精疲労の原因になります。また精神的なストレスが、眼精疲労のベースになっていることもあります。
パソコンや携帯、テレビなどのディスプレイ画面のことをVDT(Visual DisplayTerminal) といいますが、VDT作業を長時間続けると眼精疲労になりやすいのです。
眼精疲労の症状としては。
眼精疲労の症状としては、物がかすんで見える、見えにくい、目が重い、目が痛い、目が疲れる、まぶしい、涙がしょっちゅう出る、目が赤くなる、目が乾く、物が二重に見える、などです。ひどくなると、気分が悪くなったり、頭痛がしたり、吐き気がすることがあります。
また、首や肩のこり、腰のだるさ、腰痛、背中の痛み、腕の痛みや手のしびれ、などの症状が出てくることもあります。
これらがストレスとなって、イライラ感や、不安感、憂うつ感などを引き起こすことがあり、疲労が慢性化すると仕事の能率が悪くなりますし、気分が落ち込んで、毎日の生活に張りがなくなるなど、さまざまな悪影響がでてきます。
◆質問◆頭痛のタイプを知りたい
風邪が原因で起こる頭痛から慢性的な頭痛まで様々な頭痛があり、その原因によって対処法も異なり、大別すると一次性頭痛と二次性頭痛があります。
●一次性頭痛
他の病気を伴わない頭痛で、頭痛の9割はこの一次性頭痛です。その中でも片頭痛、緊張型頭痛(または緊張性頭痛)、群発頭痛に分けられます。
[片頭痛]その症状と原因
片頭痛は、こめかみから目を中心にズキンズキンと脈打つような激しい痛みをともないます。片側だけが痛い場合もあれば、両側から頭全体に至るまで、痛みを感じる場所にも個人差があります。頭痛とともに吐き気が起こったり、光や音、におい、気温の変化に敏感になります。また、遺伝することが多く、女性によくみられます。
片頭痛は、頭の中の血管が拡張し、周囲の神経を圧迫することで神経ペプチドが放出され、それが原因となって炎症が起こります。頭の中の血管が拡張したことによって炎症が起こり、痛みを生じるといわれているため、患部を温めたり、マッサージなどでさらなる刺激を与えるのは逆効果となります。
急な片頭痛に襲われた場合は、こめかみなどズキズキと脈を打っている部位を冷やして、血流の拡がりを抑えます。冷たいタオルでこめかみを押しながら、安静にしたり、光や音などにも敏感になるため、できれば暗くて静かな場所で休みましょう。横になれない場合は、座ったままできるだけ動かないようにしましょう。
また、カフェインは脳の血管を収縮する作用があるため、カフェインを含んだコーヒーや緑茶、紅茶、ウーロン茶などを飲んでから休むのも一策です。ただし、飲み過ぎてしまうとカフェインの摂り過ぎで頭痛を起こしてしまうこともあるため、くれぐれも過剰摂取にはご注意ください。
[緊張性頭痛]その症状と原因
緊張性頭痛は、慢性的な頭痛の中でももっとも多く見られる頭痛です。年齢や性別に関係なく発症し、後頭部を中心に頭全体がギューッと締めつけられるような鈍い痛みが起こります。頭痛のほかにも、肩や首のこり、フワフワとしためまい、全身のだるさといった症状をともなうこともあります。
原因としては、長時間のデスクワークや車の運転など不自然な姿勢が続くことで引きおこされる身体的なストレスと、仕事や家庭などの心配ごとで起きる精神的なストレス。
デスクワークの途中で背筋を伸ばしたり、マッサージやストレッチをするなど、同じ姿勢を長時間取りつづけない工夫も有効です。ほかに温めたタオルを首回りに巻いたり、入浴によって筋肉をリラックスさせるのもよいでしょうし、ツボ押しは効果的です。
[群発頭痛]その症状と原因
群発頭痛は、目の奥や周りから側頭部まで広がり、突き刺すような激しい痛みが15分~3時間くらい続きます。「目の奥がえぐられるような痛み」だと表現されることもあり、頭痛のなかでは、もっとも激しく痛みます。まるで群発地震のようにある一定期間に集中して頭痛が起こり、その耐え難い痛みはまるで自殺をしたくなるほどつらいということから、別名「自殺頭痛」とも呼ばれています。
群発頭痛は、目の後ろを通っている血管が拡張して炎症を起こすことが原因と考えられています。血管が拡張することで自律神経を刺激し、涙や充血などの症状も併発させてしまいます。主な治療法では、純度100%の酸素を吸入する純酸素吸入法や薬物療法があります。
●二次性頭痛
脳や身体にある、なんらかの病気が原因で起こる頭痛です。病気のサインによる頭痛は命の危険もあるため注意が必要です。代表的な病気としては、「くも膜下出血」、「脳出血」、「脳腫瘍」、「髄膜炎」などがあります。中には、危険な病気をともなうこともあるため、その痛みの原因を知ることは大変重要です。
その種類と原因
頭痛には、脳や身体の病気が原因となるものがあり、こういった頭痛にはかなり危険な病気が隠れています。頭全体または一部に、圧迫感や鈍痛が続き、嘔吐やけいれん発作もともないます。これらの症状が現れた場合には、至急医療機関を受診するようにしてください。
●その他の頭痛の種類とその原因
[後頭神経痛]
首の付け根から後頭部にかけて延びている神経が刺激されることで生じる頭痛のことです。首の付け根から後頭部がズキズキ、キリキリ痛んだり、電気が走ったようなビリッとした痛みがくりかえすのが特徴です。一度痛みだすと、数秒から数時間の間隔で、数日から数週間継続します。
[月経関連片頭痛]
女性ホルモンの「卵胞ホルモン(エストロゲン)」の影響で起こる頭痛です。
ズキンズキンと脈打つような痛みが特徴で、頭を動かすとガンガン響きます。また、普段の片頭痛よりも、持続時間が長く痛みも強い傾向があります。月経関連片頭痛が起きた場合は、痛む部分を保冷剤で冷やしたり、こめかみを押さえたりして、血流を阻害しましょう。